救いがあってよかった

ラジアントヒストリアパーフェクトクロノロジーの話です

ついさっき完全クリアしました プレイ時間は40時間半ほど
クリアしての感想、やっぱり“““愛”””でした ラジアントヒストリア、ハイスからストックへの限りない愛の物語です

自らを犠牲にして世界を救いたいストックとこんな世界のためにストックを犠牲にしたくないハイス、お互いに譲れないからこそ何度も戦うことになりついにはストックを己に取り込み世界を滅ぼそうとするハイスさんなんですけど本来の力を出しきれずに結局敗れて、その理由が“ストックが心変わりをして己の手を取ってくれる”可能性を捨てきれなくて非情になりきれないからだというのがもう愛だしそれを指摘するのが他ならぬストックだというのがも~~~なんなんですかね言葉にならないよ……。ラジヒス、ハイスからストックへの限りない愛の物語なんですけどストックからハイスへの愛も間違いなくあって、上記のようにむしろハイス本人よりもストックのほうがハイスのことをわかっているのがめちゃくちゃよい……と思います

この世界の犠牲になるという運命からストックを救いたくてハイスさんは彼を攫って記憶も消して新しい名前と人生を与えたわけなんですが、そうしたことによってストックは自分の命を投げ出してでも守りたい仲間達と出逢ってこの世界を救う価値がある、続くべき価値がある世界だと思う(=自ら犠牲になる覚悟を決める)ようになるのめちゃくちゃ皮肉なんですけど、そんなストックだからこそハイスさんは昔から彼がかわいくてかわいくて仕方なかったんだろうな……。
ハイスさん、本当にストックのことがただひたすら大事で「頑固なエルンストぼうや」の声色に愛おしさがあふれているしストックもハイスが自分のことをとても大切に思ってくれていることはわかっているから最期の言葉が「あんたが俺にくれた世界だ …ありがとう」なのでやっぱり愛だよ 愛の物語じゃん……となってしまう

しかも最終的にはハイスさんがストックの代わりに犠牲となって世界は救われるので、ア~~~~~……元々ハイスさんも自らの魂を犠牲に世界を救う役割を与えられていたんですけどこんな世界に救う価値などあるかと役割を放棄して逃奔していて、そして大切なぼうやもこの世界の犠牲にしてたまるかとストックを攫っているわけですが、どうあってもストックが自ら犠牲となりこの世界を救うという意志を曲げないと理解したハイスさんは、ストックという自分にとってこの世界に残ったたった一つの希望を守るために自分の魂を差し出すので……“世界を救う”という強いまっすぐな想いがなければ魂を差し出したところで世界は救われないんですけど、ハイスさんが「そんなものくそくらえ」と言いながらも世界を救うことができたのは「その希望を守れるならば、この身など惜しくない」と“ストックがいる世界”を強く願ったからなので……世界への感情ではなくストックへの感情で世界を救ったハイスさんはめちゃくちゃ愛の人だし最期微笑んでいたから救いはあったのだと思う
もっとお互いぶつかったままのラストなのでは……と思っていたのでふたりに穏やかな語らいの時間があってとても嬉しかったです ストック、何度もハイスさんに「あんたが俺にストックとしての人生をくれた」「ありがとう」って言うからハイスさんもそこで救われていたのかな……お互いへの感情が“愛”で終わって本当によかったです


……というのが無印で言うところの真エンドを迎えた感想なんですがリメイク版であるパーフェクトクロノロジーには追加エンドがあって、それは誰も犠牲にならなくてよいいわゆる大団円エンドなんですけど正直ハイスさんとストックに関しては無印エンドが最上の終わり方なのでは……?と思いつつ追加部分もクリアしたんですけどこちらはこちらでよかったです やけに物分かりのいい登場人物達というご都合主義なところは否めなかったけど根本的な問題を解決できたのはこれからの世界を生きていく人々を思えばよかった……。

それと可能性世界ではあるけどもハイスさんが目的を達成した世界(ストックが犠牲にならず、代わりに世界は救われず全てが砂となって滅んでいく世界)にも話の途中で行くことができて、その世界になったとしてもハイスさんは後悔することなく「これこそがわしの望んだ結末」だと笑って言えることがわかってよかったです ストックのために自ら犠牲となるのもハイスさんの“本当”だけど、「お前の存在を贄として消し去るなら、世界が砂になるべきだ」「たとえ世界が滅んだとしても、お前の魂が時の狭間で苦しむよりはマシだ」と、滅びゆく世界でストックが砂となって消えたあとでも迷うことなくそう言えるのもハイスさんの“本当”なんだなあ……と改めて実感できたので……。あと自分の机の鍵がかかった引き出しに自分と幼い頃のストックを描いた肖像画を大切にしまっているの、は、ハイスさん……!!!となりました この人まじでめちゃくちゃストックのことが大好きだよ……。わかっちゃいたけど……。

誰も犠牲にならないのでエンディングでもハイスさんは存命であちこち気ままな旅暮らしを続けているのですが「ぼうや、わしの旅に付き合わんか?」と誘うハイスさんと「それは楽しそうだ…」と笑うストックにああ~~~~~こんな気軽な会話ができるようになって……とくるものがありました 今回は結局断ったけどいつか昔みたいに二人で旅してね……。

そういうわけでラジアントヒストリアパーフェクトクロノロジーめちゃくちゃおもしろかったです ストーリーもだけど戦闘システムもおもしろかった 敵をひとまとめにして倒せたときの爽快感が最高

ちなみにここまでお前何回言うの?ってくらい愛を連呼してきたハイスさんとストックですがカップリングというわけではないです
いやハイスさんは世界とストックが崖から落ちそうになっていたら(?)迷うことなくストックを助けて世界に蹴り一発入れる(???)くらいのストック大好き人間なんですけどそこに性愛は一切ないので……ハイスさんのストックへの感情、曲げずに大切にしたいので……。

いや性愛が絡むものだけがカップリングなのか???とも思うし正直なところプレイしはじめは「ハイス×ストックめちゃくちゃアリでは??」と思っていたのに人間って不思議だね……。